下水道の財源(建設改良費と管理運営費)       長谷川明巧
はじめに   公共下水道の会計  負担区分  費用構造   建設改良費   管理運営費
2. 公共下水道の会計
 下水道の着実な整備によって、公害国会前(昭和45(1970)年頃)に8%であった下水道処理人口普及率が、令和5(2023)年度末には81.4%(汚水処理人口普及率は93.3%)まで向上しました。

それに伴い、下水道事業にかかる会計方式にも変化がありました。
地方公営企業法では下水道事業は任意適用で、多くの都市は整備を主とした段階では普通会計(特別会計)を採用していました。一方、地方財政法では「公共下水道」は特別会計設置義務のある公営企業として位置付けられています。下水道整備の進捗とともに総務省の要請もあり、現在ではほとんど都市が公営企業会計に移行しています。
 公営企業では、事業に伴う収入によってその経費を賄い、自立性を持って事業を継続していくという「独立採算制」が基本原則とされます。
 公営企業会計は、民間企業会計に近い方式で、従来の公会計方式の「現金主義・単式簿記」から「発生主義・複式簿記」に変わり、財務諸表を作成することにより、経営、資産等を正確に把握することができます。
 また、公営企業会計では、管理運営に係る取引(収益的収支)と建設改良等に係る取引(資本的収支)を区分経理することになっています。