列車とトイレスイス編―
                           
                         NPO法人21世紀水倶楽部
                                清水 洽   
                                   ダイネン褐レ問
 山と湖の国スイスには仕事と観光とで2回、鉄道で訪問いたしました。1度目は1976年6月、下水道汚泥熱処理施設の調査のためイギリス、フランス、スイス、さらにアメリカへと一人で出かけました。スイスではチューリヒの下水処理場で運転中のポチャス法による汚泥熱処理施設の調査です。2度目は2004年9月に娘の案内で、家内とともにアルプス3山(ユングフラウ、マッターホルン、モンブラン)めぐりです。
 スイスの鉄道の歴史は古く、1997年にスイス鉄道開業150周年を皮切りに、2005年にアルプスを抜けるシンプロントンネル開通が100年、2007年はゴッタルドトンネルの開通が125年になります。主幹線は国鉄(SBB)ですが、私鉄が発達しており、各山ごとに登山列車や観光列車を走らせ、国鉄が相互乗り入れを行っています。また、国際列車が各国の主要都市からからチュウリッヒ、ベルン、ジュネーブ、インターラーケン等の都市に乗り入れたり通過したりしており、鉄道ファンには嬉しい限りです。その上、フランスのTGV,ドイツのICE,ユーロシティECなどもスイス国内だけなら予約も特急料金も払わずに乗ることが出来ます。

 
観光国ですから当然列車トイレは日本のように水洗で循環式と思っておりましたら、上記の国際特急列車の車両は真空式トイレでタンク貯蔵方式ですが、その他の国際列車インターシティ(IC)インターレギオナル(IR),普通列車のトイレは垂れ流しです。列車は路線ごとにトイレ使用禁止区間を定め、車内放送で対応しています。しかし、私鉄の登山列車の車両にはトイレ設備はなく、各停車駅のトイレで対応しているようです。ユングフラウヨッホ駅のトイレは水洗式で下水管を鉄道路線のトンネル内に設置して麓の下水処理場に送っているようですが、山小屋のトイレや、モンブラン等の山のトイレは日本の富士山や国立公園の山小屋と同様に汲み取り式のトイレで、かなり強烈な臭いがしていました。マッターホルン登山口のシュバルツゼーの山小屋のトイレは水洗でしたがその処理方式は調べていません。(1,2,3,4
−目次−
   1 ミラノからインターラーケンへ
   2 ユングフラウ登山鉄道
   3 ローヌ氷河からマッターホルンへ
   4 ローヌ氷河からモンブランへ

   5  チューリッヒへ
引用文献
1) 桜井 寛「ゴッタルドトンネル125周年」2007.10 Vol47.No558
2) 地球の歩き方「スイス」2004−2005潟_イアモンド社
3) 松井良太郎「スイスのトイレ考」下水道協会誌Vol.36.No440 1999/6
4) 地球の歩き方編集室「スイス鉄道の旅」潟_イアモンド社2006.3.24
尚、写真は全て筆者です。