H20.6.16(月)シンポジウム「膜処理技術と水のリサイクル −どのようにリサイクルするか−」 報告書

 

開会挨拶                     21世紀水倶楽部 安藤茂副理事長

 本日は多数ご参加いただきまして有難うございます。会場を大きなところに変えるという話も出るほどの盛況でございます。本日の膜処理シンポジウムについては、新たな水資源の確保ならびに清澄な環境用水の提供という二つの視点からご興味があろうかと思います。膜処理技術につきましては、もう30年前になりましょうか、東大の綾先生が既に手掛けられていたことを憶えています。当時は半信半疑でしたが、現在MBRの技術はエネルギー、コストの点からなお議論はあるものの、下水道にも実施例が出てくるまでとなりました。水資源の有効利用、リサイクルの観点から有望な技術と見られていると思います。

本日は、膜技術の分野でご高名な先生方に講演をいただき、その後の総合討議の時間も含めまして、有効な時間にしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 

趣旨説明                      シンポジウム幹事(司会) 渡部春樹

 それではこのシンポジウムの趣旨についてまず述べたいと思います。

この7月に開催される洞爺湖サミットに向けて、水の再生利用について話題が多くなってきています。例えば、外務省における「水分野に関する有識者会議」が昨年末に、また自民党政調会の特命委員会として「水の安全保障研究会」が発足しています。本年1月には東京と大阪で水の循環利用に関するシンポジウムが開催されました。東京会場には皇太子殿下もご参加いただいたと聞いています。2月には国土交通省で「下水処理水の再利用を考える懇談会」を組織し、4月にその中間とりまとめが行われました。また、4月には水環境学会が「EUにおけるMBR技術の現状と今後」というシンポジウムを開催しています。この611日には国土交通省による「下水道膜処理技術会議」が発足し、技術ガイドラインの作成がなされると聞いています。

 このように本日のシンポジウムは時機を得たものとなりました。しかし、NPO法人が主催するシンポジウムですので、自由闊達な意見交換ができればと思っています。よろしくお願いします。