2,汚泥の無薬注処理の開発

この時代、脱水には塩鉄と石灰を脱水助剤とした真空式脱水機や加圧脱水機が用いられていました。焼却処理はこの石灰系汚泥が対象です。しかし発生する汚泥に対し3050%の石灰を添加するため、処分する汚泥量が増える事や、石灰汚泥を焼却することにより焼却灰に含まれていたクロムが6価になり処分場で溶出するなどの、問題が起こりました。
 昭和40(1965)には横浜市中部処理場で湿式酸化法による実験が開始されました。これは3−4%の液状汚泥を臨界条件に近い高圧(120kg/cm2)高温(220)状態で反応缶内において酸化させる方法です。
 昭和44(1969)に吹田市正雀処理場で熱処理法の実験が開始されました。この方法は汚泥を圧力釜に入れ200℃、20kg/cm2の状態で1時間滞留する事により無薬注脱水を可能にする方法です。
昭和44(1969)には吹田市正雀処理場で熱処理法が採用されました。ままた同年には富田林市・狭山町金剛下水道組合金剛処理場で流動焼却炉が採用されています。