盛岡市中川原終末処理場       会員 竹石和夫 2014.7 平成26年5月14日撮影

 昭和40年、高速散水濾床法で供用開始。ドーム型の立派な屋根がついている。散水ろ床は4床で、直径24m、処理能力24600m3/日、処理水質はBOD18mg/l、SS16mg/lと良好であった。月1度湛水させるため外側に壁がついている。ろ床蝿は写真中央の換気装置にダクトで捕集されていた。処理の停止に伴いろ材が搬出されたため、壁の一部が壊されている。 

 散水負荷13.2m3/m2/日。ろ床には底に空間を空けてブロックが敷き詰められ、その上に石英安山岩の砕石が1.8mの厚さに敷かれていた。砕石は場内に積まれている。下水は左から配水管で中央部に送られ、6本の散水アームで無動力で散水されていた。散水アームは廃棄されたとのこと。
   

 左上から流入し、ポンプ室、初沈、散水ろ床、終沈を経て、消毒して下側の北上川に放流。ろ床が高さ1.8mあるため、初沈と終沈の間に大きなヘッド差があるのが特徴。施設と運転状況については後掲の土研資料に詳しい。

 平成25年3月、北上川上流流域下水道(都南処理区)に統合され運転を停止。流入部とろ床の間の土地に、合流改善の高速ろ過施設が整備された。施設の今後については未定とのこと。

 
 

運転中の状況。アームは6本、約4.5分で1周した。

土研資料No.4264「高速散水ろ床法を採用した下水処理場の運転に関する資料集」(2013.5)より転載。   http://www.pwri.go.jp/team/recycling/seika.htm