下水道と浄化槽
 比較議論が盛んですが、なかなか難しいものがあります。下水をできるだけまとめて処理する下水道の規模が小さくなって、各戸単位になったのが浄化槽と考えていいようですが。下水道では下水を集める下水管の費用がかかってきます。

一つの家庭を考えます。平均的な夫婦と小学生の3人構成です。排水の発生を考えると、夜から朝まで皆家にいますが、昼間はお父さんは職場で働き、子供は学校に行きます。一人当たりの費用を考えると、下水道の場合は家、事務所、学校からの排水が対象になります。浄化槽の場合は家のほかに、事務所、学校をどう考えるのかがあります。一人をどう考えるかによって変わってきます。

また排水処理にともなう泥の発生があります。家庭下水を処理すると泥が発生し、この泥を適正に処理しないと垂れ流しと同じことになります。下水処理場には泥を処理する施設がありますし、浄化槽の場合、泥は定期的に収集され、処理施設に送られます。家庭排水を処理すると必ず泥が生み出されますのでこのことも考える必要があります。

 各家の汚水処理の計画として、全県域汚水適正処理構想というものがあり、地域毎に、下水道、浄化槽、農業集落排水施設など、どういうように適正処理をしていくかが示されています。市町村役場にあります。