講演4:下水道管理からの視点−5

 下水道におけるPRTR報告物質(主に重金属)の他,リスク管理の観点で現在調査している物質がある。重金属については,流入の約8割が汚泥系へ移り,処理水には1割強となる。流入側の濃度が微量(1mg/L未満)で,さらに1/10程度が放流水の濃度であり,環境中への負荷は大きくない。有機物質は,生物反応槽である程度分解され,放流水は1割程度。かなりの程度の除去能力があるのが下水処理場と見ることができる。

 EDCs
などの微量で影響を与える物質や未知の物質が使われる中で,リスク管理の観点で,下水道局と環境保全局で一体となってリスクコミュニケーションを行うこととしており,地域への啓発や使用量を抑えていく方向としたい。